朝の厨房
今日うどんの日なのにうどんが納品されていないんだけど!
か、確認します!
(発注書、発注書…うどんの文字が…ない)
これは私が新卒の栄養士だった時に実際にあった話です。
直営で、食数も少なく、30人弱でしたので幸い近くのスーパーで売っており事なきを得たのですが…
今思い出してもゾッとします。
一時は発注ミス多発で迷惑かけてばかりいました。
朝行けば、何か足りない。名前呼ばれたら何か足りない。
正直、仕事行くのが苦痛で名前を呼ばれるたびにドキドキしていました。
発注業務は給食管理の業務を担う栄養士のお仕事の基本業務のひとつ!
私はコツを掴んでから
驚くほど発注ミスが減りました!
発注の方法は現場によっても異なりますが、ミスが起こる原因やその対策、気をつけるポイントは一緒です。
是非マスターして、ミスを撲滅しましょう!
- これからはじめてor久しぶりに、発注業務を担当することになった方
- ミス連発で信頼を失う危機に直面している方
- なぜ自分が発注ミスを連発するのかわからない方
Contents
ミスの原因①~「思い込み」
思う以上に発注は大変な作業
想像以上に発注の仕事は細やかな対応が必要です。
飲食店等と給食の発注とではまた性質が異なり在庫管理などは特に厳しく管理されている施設がほとんどです。
「わかっているよ!」という方もいらっしゃると思いますが
この認識を変えないことには
ミスは撲滅できないと思いますので触れさせていただきました。
少しのミスが大きな事態を招く、人に迷惑をかける
という責任感をある程度持っておくのが良いと思います!
発注業務は、いまやほとんどの給食現場でパソコンを用いて給食管理のソフトで計算することが多いですよね。
とっても頼りになります。
しかし…頼りすぎには注意です!
「ソフトがやってくれるから大丈夫!」~扱うのは自分
現場によってもソフトの使用状況は異なると思いますが、献立作成から発注まで一括して給食管理ソフトを用いている現場が圧倒的に多いですよね。
ソフトの使い方に慣れない頃は、慎重になるのでミスも少ないですが・・
慣れてきた頃にミスは増えます。
そもそもの食数入力を間違えていたり、献立作成の時点で違うメーカーの食材を選んでいたり・・
自分は大丈夫!発注は簡単!などという思い込みがミスを招きます。
どんな便利なソフトも扱うのは自分です。
得意な人こそ注意!~思うほど機械は親切でもない
私も機械は得意な方だと思っていますが、利用していた給食管理ソフトは少し操作を間違えただけで上書きされてそこまでの作業が全て台無し!なんてことも最初は度々ありました。
「本当に変更してもよろしいですか?」とか聞いてくれないのぉ~
私の1日返して!!
ミスの原因②「確認不足」
忘れがち!「アレルギー・代替食」対応
発注書完成~!
さて送るか・・っと危ない!
代替食の分頼むの忘れてたわ
ソフトで献立作成・管理を行っている給食施設においても、代替食の対応は別管理にしているところも多々あります。
代替食に即座に対応できるよう、通常発注の数を少しずらしたり・・
臨機応変な対応が求められるので確認はとても大切です。
確認しているのにミスする~その確認は十分ですか?
確認は行っているのに・・という方も多いかもしれません。
これも「思い込み」の一つで、確認が内容に対して不十分ということが多いです。
一度の確認だと
対策~キノが現場で行っていたこと
①「ダブルチェック」を行う
一度の確認だけでは漏れてしまうことも・・
発注書を作成した後は、必ず「ダブルチェック」を行うのがおすすめです!
発注作業は、細やかな対応が求められます。
一度の確認だけだと結構見落としてしまうことが多いので、複数人で確認できる体制が取れそうならそれが良いと思います。
特に手書き発注の場合、ダブルチェックは必須ですよ~!
私のおすすめは
「明日の自分は別人」作戦です!
栄養士の職場はひとり職場も多いので複数人でのダブルチェックが難しい場合は、自分自身で2回チェックするのがおすすめです。
とはいえ、連続で2回みても同じ作業を繰り返すだけになりあまり効果が期待できないです。
少し時間をおくのがポイント!
再確認を行うと1回目には気付かなかったミスに気づきやすいので私は今日の自分と明日の自分でダブルチェックを行ってからファックスするようにしていました。
②ルーティン化する
発注に係る作業を「ルーティン化」してしまうのもおススメです!
毎回順番を変えず同じ流れで行えばミスもある程度防ぐことができます。
☑食数確認
☑レシピ・献立確認→ダブルチェックに回す
☑代替食確認
☑食材在庫確認
☑集計→八百屋から発注数見直し
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このように、毎回発注の日はどのような順序で行うか決めておきリストアップしておきます。チェックボックスを作ってチェックしながら進めるとより効果的です!
ポイントは決めた順序は途中で変えずに行うこと。
試行錯誤しながら、もっと効率よくミスが減らせる方法が見つかれば次回変更をするのはもちろん良いと思います!自分に合ったより良い方法をみつけていきましょう!
それでもミスをしてしまった時は・・
誠心誠意、潔く謝ろう。
確認を入念に行っていてもミスが起こるときは起こります。
その時、「確認したんだけどな~」などと横柄な態度、言い訳を繰り返していては周りからの信頼は失われていきます。
ミスをしてしまったことは潔く認めて、「すみませんでした!」と謝りましょう。
悔しい気持ちもあると思いますが、やってしまったことをいつまでも考えていても仕方ありません。
次に繋げることだけを考えましょう!
責任を感じて辛いという方へ~買いに行けばどうにかなる
毎日発注ミス連発で落ち込んでいた時に、厨房の調理員さんが励ましてくれたことがありました。
もちろん買いに行くのはキノさんだけどね☆
この一言で救われたことがありました。
食数が多かったり、施設の状況によっては現実的に難しい場合もあるかもしれませんが、ないときはないなりに自分が何とかすればよい!と割り切ってしまえば少し気が楽になるかもしれません。
まとめ
発注は簡単なようで、意外と繊細な作業です。
自分も実際に行うまでは楽勝と思っていましたが、ケアレスミスが大きな事態を招くこともある責任のあるお仕事だなと痛感する場面が何度もありました。
逆を言えば、入念に確認作業さえ行えばミスが防げるお仕事でもあります!
「念には念を」
しっかり対策して、発注マスターを目指しましょう☆